今年5月、WHOが発表した世界ランキングによると、健康上の問題で日常生活が制限されることなく生活できる期間を表す健康寿命が最も長い国は日本で74・1歳。男女別でも日本が世界一で、男性72・6歳、女性はやや長く75・5歳。2位はシンガポール、3位は韓国などと続く。また、日本は海外の研究によると、2007年に生まれた子どもの半数が107歳より長く生きると推計されており、一層の長寿社会を迎える。

 政府は2017年、人生100年時代構想会議を設立。みんなが100歳まで生きることを見据えた経済社会システムを作り上げるための政策を検討し、同年12月には中間報告をまとめている。1世紀という長い人生を充実したものにするためには幼児から大学までの教育はもちろん、社会人の学び直しに至るまで生涯にわたる学習が重要。全ての人が元気に活躍し続けられる社会、安心して暮らすことのできる社会づくりが大切としている。

 先日、御坊市内で100歳の誕生日を迎えた3人を連続して取材した。今年度に100歳を迎える人はあと9人おり、例年に比べ多いそうだ。印象的だったのは3人とも自分で身の回りのことがほとんどできるほど元気なこと。特に女性2人は肌もツヤツヤして、ひと回り以上は若く見え、長寿の秘訣を見習いたいものである。

 人生100年時代と言っても、やはり健康な状態である程度自分で何でもできる歳の取り方、つまり健康寿命が平均寿命に近ければ近いほどよい。筆者の場合、100歳まで生きるとすればもうすぐ折り返し。まずすべきことは日々の酒の節制に運動不足解消かもしれない。(吉)