フィギュアを手に子どもたちに恐竜について語る川口君

 御坊市立図書館のイベント「恐竜にめっちゃくわしい中学生のお兄ちゃんといろいろはなそうの会」が22日、中央公民館で開催。恐竜好きの小学生以下の子どもと保護者ら約30人がフィギュアや図鑑を手に集まり、講師を務めた湯川中3年の川口雅仁君(14)と熱く語り合った。

 川口君は昨年、ビブリオバトル御坊大会で恐竜の本を紹介して優勝、県大会に出場した。今回はそのプレゼン能力を生かして講演。「保育園の時、恐竜の本でトリケラトプスを見て、あまりのかっこよさに一瞬で好きになってしまいました」ときっかけから話し始め、恐竜好きな子どもたちに「恐竜のいろは」から最新情報までやさしく解説していった。

 恐竜が生きていた時代について「3つに分けられます」と川口君が言うと、会場の子どもたちが口々に「三畳紀」「ジュラ紀」「白亜紀」と正解を述べて保護者らもびっくり。3年前に発見された大型恐竜のスピノサウルスの骨からひれがあったことが分かり、水中で生活しており、寒い時は日光に当て、暑い時は風に当てて体温調節に使っていたことなど新たな事実が判明したことを説明。「今でもこんなに新しいことが分かってくるから、恐竜の世界は奥深くて面白いです。ステゴザウルスの背中の部分、トリケラトプスの顔の周りのフリルも同じような役割があります」と話すと子どもたちは興味津々で聞き入った。

 質問コーナーでは「ベロキラプトルとプロトケラトプスは本当に戦っている化石が発見されたのですか」など専門的な質問が飛び出し、川口君もすかさず「それまで恐竜は動きが鈍いと思われていたのが、まさに闘争中の化石が発見されたことから、そんな風に激しくやり合う生き物だとわかったのです」など詳しく解説。図書館の本や川口君の蔵書からお勧めの本を紹介したほか、来場の子どもたちが持参した本を見て「これはぼくも持っていないので欲しいですね」と感心するなど、恐竜を通じて交流する楽しいひとときとなっていた。

 来場者は「川口君だけでなく、小さい子どもたちもみんなあまりにも恐竜について詳しいので驚きました。みんな講師になれそうですね」と感心していた。