近畿自動車道紀勢線有田―南紀田辺間(事業区間36・8㌔)の4車線化事業で、工事が完了していない印南から南紀田辺までの8・7㌔に関し、今年度から本格的な工事が開始される。残りの区間(28・1㌔)は完了している。
事業主体の西日本高速道路株式会社によると、有田―御坊の19・4㌔、御坊―印南の8・7㌔は21年12月までに完成。現在は暫定2車線となっている印南―みなべの6・5㌔、みなべ―南紀田辺の2・2㌔について詳細設計、工事発注手続きを進めている。
計画によると、印南―みなべ区間には橋梁3基とトンネル4本。みなべ―南紀田辺間には橋梁3基とトンネル2本を建設する。すでに切目川橋などは詳細設計が完了しており、今後は工事の入札を行う。
4車線化による効果を有田―印南間でみると、2車線だった19年の渋滞回数は454回だったが、4車線化後の22年は2回に減少。逆に4車線化されていない印南―南紀田辺間で車の流れが滞り、渋滞の発生件数が増えている。ほか、効果として農林水産物の輸送時間の短縮、災害時のインフラ代替路、地域観光の活性化など。
いまのところ、西日本高速道路は全区間の完成時期を発表していない。