「市民が一番大事を信念に」と山本氏

 来月19日告示、26日投開票の御坊市長選挙に向けて、和歌山環境保全団体代表で新人の山本譲一氏(62)=薗=が22日、市役所で会見し、正式に立候補を表明した。公約には公共工事入札の透明性確保や市長給料半額などを掲げ、「市民の声が届く行政にしていきたい」と決意を述べた。市長選には現職の三浦源吾氏(64)=島・1期目=が先に出馬表明しており、山本氏との一騎打ちが濃厚だ。

 山本氏は昔から環境問題に関心があり、2021年8月に立ち上げた和歌山環境保全団体(政治団体)の活動をする中で、御坊市や周辺町の公共工事で起こっている問題について、行政が見て見ぬふりをして改善しようとしない姿勢に疑問を持ち、「市の新庁舎建設の一つを取っても、地元業者がほとんど使われず、プロポーザル方式の入札は誰が審査して、何点をつけたのか情報を公開しない。この件で市長に複数回、面会を申し込んだが、会ってもくれない。これでは市民の声が行政に届かない」と批判。入札の手続きを透明にし、特定の業者が受注する状況を改善、地元業者の育成につながるよう入札制度を見直すと意欲をみせた。市民税、事業税の減額、市長の給料半額と退職金ゼロも公約に掲げ、「市民目線の市長を目指したい。行政経験は素人だが、市役所には優秀な職員がたくさんおり、その職員とともに『市民が一番大事』という信念を持って行政に臨む」と話した。

 山本氏は1977年に御坊中学校卒業。建設・解体業代表などを経て、現在は飲食業も経営。日本保守党の党員だが、公認申請はしておらず、無所属での出馬となる。