左から楠部准教授、楠本君、園部さん、北風幸一校長

 「SDGsの達成に貢献するバイオエコノミーとバイオテクノロジー」動画コンテスト2022(一般財団法人バイオインダストリー協会など主催)で、和歌山高専生物応用化学科2年の楠本光輝君(高積中出身)が今コンテスト最高となる優秀賞に輝いた。

 発表題材は「硫黄酸化細菌(SOB)を活用したアマモ場の健全な底質環境の構築」。楠本君の動画ではまず、同校が取り組んでいるアマモ場の再生事業で、環境に影響を与えないバイオセメントに種子を入れて海にまく取り組みを紹介。次に水の底にある硫化水素がアマモの生育に悪影響を与えるとして、解毒方法を考察。さまざまな方法から硫黄酸化細菌を使った解毒に着目し、バイオセメントに組み込んでいく方法を提案し、具体的な方法なども説明した。

 楠本君のほか、エコシステム工学専攻2年の園部琢巳さんが、「アマモ場―3㎝に広がる微生物生態系の世界」と題した研究発表で優秀講演賞を受賞した。

 2人を指導する生物応用化学科の楠部真崇准教授は、「いずれの受賞も海洋環境保全に関わる重要な調査研究を評価いただいた結果となっており、今後も継続的な研究を展開していきたい」と話している。