静岡県牧之原市の認定こども園の通園バスで3歳の女の子が置き去りにされ死亡した事故を受け、県は7日、県内の保育所やこども園などに安全管理の徹底を呼びかける文書を送付した。日高地方の各市町でも、通園バスの安全管理について体制をチェックするなどの対応が行われている。

 印南町では9日朝、いなみこども園の送迎バスに教育委員会の職員が同乗し、運転手と添乗員の連絡体制や乗降時の安全確認についてチェックを行った。こども園では真妻、稲原、切目川コースの3台の送迎バスがあり、計20人の園児が利用。夕方にはこども園に対し、出欠書類などの管理に問題が無いかヒアリングを行う。

 みなべ町では高城保育所のみ保護者会が運営する送迎バスを運行しており、教育委員会が8日、園を通じて運転者や付き添いに降車時に車内を確認するなどの注意を呼びかける通知を出した。送迎バスの利用登録は3、4、5歳児の21人で、常時12人程度が利用している。

 御坊市は塩屋幼稚園で送迎用のバスを1台運用。事故が発生した翌日、園長に対して引き続き、降車時の安全確認を口頭で伝えた。

 美浜、日高、由良、日高川町も県からの通達を受け、各園に園児の乗り降りや出欠のチェック体制をあらためて確認。それぞれ保育士やバス運転手が車内を見て回ったり、点呼や保護者への連絡を行ったり、2重、3重に園児の取り残されがないよう安全管理を行っているという。