写真=紀伊御坊駅で販売されるCD

 美浜町出身で鹿児島を拠点に活動しているシンガーソングライター宮井紀行が、御坊市内を走る日本一短いローカル私鉄「紀州鉄道」の公式応援ソングを作った。7枚目のCDアルバム「一番星」(25日発売)に収録の新曲「日本一短い紀州トレイン」。この曲のCDシングルが19日から紀伊御坊駅で販売され、売上は紀州鉄道に全額寄付するという。

 コロナ禍のなかクラウドファンディングで支援を呼びかけながら制作したアルバムの収録曲。紀州鉄道株式会社鉄道事業部運輸課長の大串昌広さん(55)によると、宮井さんから共通の知人を通じて「紀州鉄道の応援ソングを作りました」という連絡と、シングルCD販売による売上寄付のうれしい申し出があった。

 曲は紀州鉄道がまちなかや田んぼの中を走行するイメージにぴったりで、社員たちは「いい曲」と絶賛。ジャケットは過去に開催した紀州鉄道フォトコンテストの入賞作品を基にしたイラストが使われている。

 大串さんは「宮井さんは昔よく『りんこう』に乗っていて、愛着があり、気にかけてくれていたそうです。今回このような話を持ちかけてくれて非常に驚きました。本当にありがたい」と話し、「私たちも地元出身シンガーの応援、プラスになるようしっかりPRしたいと思います」。宮井さんも「いつも応援していただいているふるさとの皆さんに、何か恩返しをしたいと思い、今回の応援ソングを作らせていただきました。少しでも話題となり、紀州鉄道の魅力を発信できればと」と話している。今後、紀州鉄道の駅で流したり、本社のある東京やイベントで販売したりしていくという。

 CDは税込み1000円で、販売時間は午前6時半から午後8時まで。問い合わせは御坊鉄道事業所℡0738230001。