「気軽にお立ち寄りください」とフレッジュの店前で島田さん㊧ら

 都会の人たちがみなべ町で梅収穫作業を手伝う梅収穫ワーケーション(梅ワー)を運営する一般社団法人日本ウェルビーイング推進協議会(沖縄県)が、今年も5月1日から活動開始した。今回は梅ワー参加者が充実した滞在となるよう、北道の中央通り商店街の空き店舗を活用し、手搾りのみかんジュースを期間限定で販売。県外からの梅ワー参加者と地元の人らとの交流拠点にし、商店街の活性化を目指す。

 梅ワーは2022年からスタート。都会から来た参加者が無償で梅農家を手伝い、農家の人手不足の課題解決や関係人口の創出にも一役買っている。昨年は382人の参加者が19軒の農家で手伝い、今年も先月30日現在で226人が申し込んでいる。

 協議会代表理事の島田由香さん(50)は、みなべ町を何度も訪れる中、昔から地域に根付く商店街の姿に感動。「梅ワー参加者にも商店街のよさを知ってもらいたい」と空き店舗を活用した交流拠点を思いつき、商工会や観光協会なども協力。町スタンプ協同組合は梅ワー参加者に商店街で買い物を楽しんでもらおうと、町内の加盟店で使える「みすきぃポイント」500円分を提供するなど特典を用意した。

 商店街にオープンした「フレッジュ」は、元酒屋の空き店舗を活用。協議会が三重県尾鷲市と御浜町で行っている「みかん収穫ワーケーション」の協力農家から仕入れた甘夏や南津海(なつみ)のジュースを販売し、注文を受けてからその場で搾って提供する。1杯500円からで、梅ワー参加者がその日作業をした場合は1杯無料。

 島田さんは「梅ワー参加者にまた新しい形でみなべを好きになってもらいたいですし、地元の方にもこの取り組みがいいなと思ってもらいたい。ここが皆の集まる場所になればいいですね」と話している。

 オープンは7月9日までで、不定休。営業時間は午前11時から午後6時までとなっている。