印南町の切目の歴史を学ぶ有志でつくる「うらしま会」(寺下鎮雄代表)は6日、切目王子神社や切目懐紙について広く知ってもらおうと、神社東の旧跡地に公園整備の一環としてゆかりのある樹木などを植えた。
 取り組みは今秋、1200年に後鳥羽上皇が切目王子で開いた歌会でしたためられた国宝「切目懐紙」の写しを印刷したプレートの設置からスタート。旧跡地は寺下さんの私有地で、歌会当時は境内だったという。
 会のメンバー10人が重機やスコップを使って、御神木のナギや歌会で詠まれた歌に出てくる「いろは紅葉」「柾(まさき)」「松」など50本を植樹した。
 今後、公園内に道やイベント広場を設け、来年春に草花を植える計画。切目の歴史を後世に伝えていきたいとの思いで取り組みを進めている寺下さんは、「木が立って、にぎやかになってきました。きれいに整備し、イベントに多くの人に集まってもらったりし、歴史的にも由緒ある切目王子神社や切目懐紙をもっと発信していきたい」と話していた。