国民の祝日として、ことしから「山の日」(8月11日)が施行されることにちなみ、県山岳連盟(小比賀利雄会長)は6・7日にみなべ町や田辺市龍神村で記念事業「少年少女登山教室」を開催した。初日は小学生ら18人が同町清川で2020年の東京五輪の新種目に決定したスポーツクライミングに挑戦。7日には龍神山の登山を楽しんだ。
 日本山岳協会は「山に親しむ機会を得て、恩恵に感謝する」という山の日の制定目的を広く浸透させようと、全国的に記念事業を展開。登山を通じて自然との素晴らしさを知ってもらうことを狙いにしている。
 6日には、まず講習を行い、県山岳連盟の小比賀利雄会長がスポーツクライミングについて「2020年に開かれる東京オリンピックで初めて正式種目に選ばれました。山登りから始まった競技ですが楽しみです」と説明。みなべ川森林組合の松本貢参事は、昨年12月に世界農業遺産に登録された「みなべ・田辺の梅システム」に関わりの深い備長炭の歴史や製造方法などについて述べた。
 このあと、県山岳連盟の会員らが指導してボルダリング(高さ5㍍)を体験。田辺市立会津小学校の牧野江美留さん(会津6年)と上野紀花さん(6年)の2人は「5月にこの施設で体験して、とても楽しかったので今回参加した。自分の手や足を使って登るのが楽しい」と話していた。翌7日は、田辺市龍神村市の龍神山(496㍍)で登山を実施。一般を含めて19人が参加した。海岸線まで一望できる壮大な景色に感動し、新鮮な空気など山の恵みに感謝していた。