御坊市立体育館で7日、「木の文化」に対する意識を高め、地域活性化に貢献することを目的とした8月恒例のイベント「夏休み木づかい祭」が開かれた。4回目のことしは会場が市議会棟下から変更となり、館内では大阪工業技術専門学校の学生が2階建て木造住宅の棟上げまでの工程を実演。上棟後はもち投げも行われ、親子木工体験やカンナがけ体験も多くの家族連れでにぎわった。
 日高木材協同組合(松本政彦理事長)を中心に日高建設業協同組合、日高地方の5つの森林組合、日高振興局、市町などで構成する木づかいどうしの会(代表・山田誠一丸紀木材工業㈱代表取締役)が主催。屋外では椅子か本立てを作る親子木工体験、丸太切り競争、林業用機械の実演などが行われた。近畿大学バイオコークス研究所の燃料製造装置積載車も登場し、オガクズや松の木の皮など植物由来の廃棄物を原料に、バイオコークス(固形燃料)を製造する流れを公開。出来上がった固形燃料をストーブの燃料として燃やす実験も行われた。
 同研究所講師の冨田義弘博士は「バイオコークスは1個で薪10本ほどのエネルギーがあり、ごみ焼却施設や温泉を沸かす重油に代わる再生可能エネルギーとして注目されています。接着剤を何も使わない製法は近大が特許を取っており、エネルギーの地産地消、循環型社会の実現へ、マグロの次に力を入れて取り組んでいます」とアピールしていた。
 館内では、プロの大工を目指す大阪工業技術専門学校の学生10人(うち女性2人)が住宅の棟上げを実演。間口二間、奥行き二間半の骨組みはすべて学生がノミやカンナを使って加工した木材で、午前9時ごろから3時間ほどで上棟した。
 同校大工技能学科教員の金子和宏さんは「うちは『図面からよみかきできる大工さん』の養成を目指し、きょうの使用木材も墨付けから線引き、加工まですべて学生の手によるものです。こうして一般の方に作業を見てもらえるのは緊張感もあり、何より学生たちのモチベーションアップにつながり、とてもありがたいです」と話していた。
 この日、組み上げた住宅は御坊市に無料で寄贈され、教育委員会が明神川のわんぱく王国への設置、活用を検討している。