4月23日に開かれる平成28年第71回国民体育大会「希望郷いわて国体」山岳競技会県予選の開催地が、初めてみなべ町に決まった。会場は南部高校のリード施設と旧清川中学校体育館内のボルダリング施設。主催の県山岳連盟によると、「全国的にもリードとボルダリングの本格的な施設がそろっているのはみなべ町だけではないか」と話している。
 国体の山岳競技では、到達高度を競うリード種目、壁に設置された複数のコースを制限時間内にどれだけ登れるか競うボルダリング種目の2種目が行われる。昨年10月に開かれた「紀の国わかやま国体」の山岳競技は同町が会場となり、南部高校にリード種目を常設。ボルダリングは南部小学校の体育館に仮設となったが、大会終了後に町が施設を買い取って旧清川中学校体育館に設置。両種目とも本格的な施設を完備した。県内では、リード競技の施設は和歌山市にあるが、ボルダリングの公的な本格施設は他にないという。県山岳連盟は「全国各地で行われる国体で、山岳競技のボルダリング施設は仮設とすることが多く大会終了後には撤去されるため、全国的にもリードとボルダリングの施設が1つの自治体でそろっているところはあまりないのではないか」と話している。
 大会は、先月に完成した清川ボルダリング壁オープニング記念コンペと兼ねて開催。県内の強豪選手が出場し、ことし10月に岩手県で開かれる国体への出場をかけて熱戦を展開する。競技終了後は各選手らとの体験会も計画しているという。昨年6月に紀の国わかやま国体のリハーサル大会として開かれた第1回梅の里カップも引き続いて開催する方針で、秋には第2回の大会も計画されている。
 山岳種目の競技人口は増加傾向にあり、大半が25歳以下の若者だという。2020年の東京オリンピックの候補種目にも選ばれている。