今月1日、日中韓3カ国による首脳会談が3年半ぶりに行われた。このことを報じたメディアでは「進歩があった」と一定の評価を報じるところもあったが、日本と中韓で歴史戦が繰り広げられ、歴史認識の問題があらためて浮き彫りになったこともあった。2016年に日本で開催することも約束したが、今後も歴史認識問題は影響していくことだろう。
 そんな中、4日から7日まで、県主催でアジア・オセアニア高校生フォーラムが行われた。中国、韓国含め20カ国・地域の高校生が参加し、防災、環境、観光・文化の3つをテーマに意見を発表。日高高も那賀、田辺高校とともに幹事校として参加し、4日は同校で分科会として各国の生徒がプレゼンを行った。5日には全体会として和歌山市内の県民文化会館で20カ国と日本の参加校の生徒らが順番にプレゼンを行い、参加者からの質問を受け付けた。各校の生徒とも英語を使って積極的に発言し、休憩時間などを利用して交流も深めていたようだった。
 また4日には日高高校に姉妹校提携を行った大連中の生徒ら約50人が訪問。日高の生徒とともにフォーラムの分科会に参加したほか、今後の両校の友情を誓って、記念植樹も行った。
 国と国の友好では歴史認識問題がネックとなるが、人と人では大きな障害はない。中国との姉妹校締結に訪中した日高高生らも実際に現地の高校生と交流し「中国の印象が大きく変わった」と話していた。人と人との友好を広げていくことで、国同士の問題の解決の糸口が見つかるかもしれない。特に未来を担う若者同士の交流は必要。そのためにもフォーラムをはじめとする若者の国際交流は、今後さらに重要になってくるだろう。 (城)