先日、日高町志賀地内の県道を車で走っていると、横断歩道のある道路沿いで手を上げている子ども3人がいた。多分、下校途中の志賀小学生だと思うが、とりあえず筆者は横断歩道の前で停車。子どもたちは手を上げて元気に渡っていった。驚いたのは次の瞬間。子どもたちは横断歩道を渡り終わったあとに、こちらをくるりと振り向いて、ぺこりとおじぎしてくれた。
 横断歩道を渡ろうとしている人がいれば、車を停車させるのはドライバーにとって当たり前のルール。そんな当たり前のことをしたのに、わざわざ頭を下げて感謝をしてくれるとは、逆にこちらが恐縮である。学校の指導なのか、家庭でのしつけなのか分からないが、そういった礼儀やドライバーへの〝思いやり〟が、子どもら自身の交通安全にもつながると思う。
 逆によく見かけて困るのは、高齢者の道路横断。歩道のあるなしにかかわらず、平然と道路を渡っている。そうなると、ドライバーの前方不注意などでどうしても事故が起きるリスクが高まる。高齢者にとっては、多分横断歩道の渡り始めは左右に車がないことを確認しているのだと思うが、高齢に伴い歩く速度が遅くなって、車が来てしまうのだろう。だからドライバーとしては、そんな高齢者を見かけてもイライラせずに停車するなど〝思いやり〟の運転を心がけるべき。ただ、逆に高齢者は、信号機のあるところを渡るとか、左右をしっかり遠くまで確認するとか、自身の交通安全をしっかり考えてほしい。それもまた、ドライバーへの〝思いやり〟。
 21日から秋の全国交安運動がスタート。互いの〝思いやり〟で交通安全を(吉)