公共福祉の増進、教育文化の向上等に功績のあった個人、団体をたたえる県知事表彰の受賞者が決まり、ことしは58人と4団体が選ばれた。日高地方からは、地域の保健福祉増進に貢献した御坊市身体障害者福祉協会役員の中井量吉氏(73)=同市島=ら6人が受賞。表彰式は25日午後2時から和歌山市のホテルアバローム紀の国で行われる。
 ことしは地方自治功労で3人、保健福祉功労で12人と1団体、環境衛生功労で2人、暮らしの安全功労で7人と1団体、教育・文化功労で8人と1団体、産業振興功労で23人と1団体、ボランティア功労で1人、地域おこし功労で2人が受賞。仁坂吉伸知事がそれぞ
れの功績をたたえ、表彰状と記念品の銀杯(団体には楯)を贈呈する。
 日高地方の受賞者は中井氏のほか、保健福祉で日高町民生児童委員協議会会長の武内扶(たもつ)氏(72)=同町小坂=、暮らしの安全功労で警察犬指導手の津村孝房氏(73)=御坊市湯川町丸山=、産業振興功労で日高新報社代表取締役社長の津村尚志氏(73)=御坊市湯川町財部=、県建築士事務所協会副会長の寺前則彦氏(63)=印南町西ノ地=、県測量設計業協会役員の柏木一夫氏(59)=日高川町坂野川=。
 中井氏は市身体障害者福祉協会の役員として聴覚障害者の相談相手となり、地域の障害者福祉の向上に貢献。聴覚障害のハンディを持ちながら、ソフトボールの公認審判員資格をとるなど、他の模範として活躍した。
 武内氏は昭和58年に民生・児童委員となり、現在まで31年にわたり、常に住民の立場で相談に対応、問題解決に尽力。平成19年からは町民生児童委員協議会会長として、組織体制、活動強化に努めた。
 津村孝房氏は、長年にわたり警察犬指導手として、日々、自身の研さんと犬の訓練を怠らず、昼夜を問わず事件現場や行方不明者の捜索に出動。県民の安全・安心な暮らしの維持、地域の治安向上に貢献した。
 津村尚志氏は日高新報社の記者、編集長を経て平成元年から社長となり、地域の情報発信基地である日刊地方紙の発行に尽力。和歌山経済同友会では幹事として企画提言委員会等で同友会の提言取りまとめに貢献した。
 寺前氏は、県建築士事務所協会副会長として協会紙の発刊や建築設計・監理の技術向上など、業界の発展に貢献。消費者が建築する際の留意点をメディアで解説するなど、消費者保護の活動にも力を注いだ。
 柏木氏は長年にわたり、県測量設計業協会の役員として業界の健全な発展に貢献。平成23年の台風12号豪雨では、被災箇所の調査や災害査定時の測量設計業務に献身的に努め、被災地の早期復旧に大きく貢献した。