4月25日にネパール中部を震源とするネパール地震が発生した。マグニチュード7・8。建物が倒壊し、瓦礫の下敷きになって尊い命が失われた。12日にもマグニチュード7・3の余震とみられる地震が発生し、緊張感はいまも続いている状態だ。
 これまでの報道によると、8000人を超える住民らが亡くなったと伝えられている。1000年に1度とまでいわれている平成23年の東日本大震災の死者数約1万8000人と比較しても、今回の地震で約半分に当たる命が奪われたことになり、被害の大きさを物語っている。
 近年は災害が頻繁に発生している傾向がある。国内をみてみると、昨年9月には岐阜・長野の県境にある御嶽山が噴火し、登山者ら57人が亡くなった。最近では神奈川と静岡にまたがる箱根山でも火山活動が活発となり、警戒レベルも上がっている。もし大噴火があれば、大きな被害が心配される。
 日本は世界有数の自然災害大国といわれる。地震、津波、台風、大雨による洪水や土石流などが絶えない。台風6号が過ぎ去ったばかりだが、これから秋にかけて台風シーズンとなる。紀伊半島では南海トラフの巨大地震の発生も懸念されている状態だ。万一の災害が身に降りかかった時には「誰かが助けてくれるだろう」という考えは捨て、自分の命は自分で守ることが大切だ。
 地震などの瞬間的に襲ってくる災害に対しては対応が難しいが、基本的にどんな災害でも共通するのは早めに安全な場所に避難すること。力の強い相撲取りでもプロレスラーでも、鉄砲を持った警察官でも自然災害を相手に決して勝つことはできない。相手が襲ってくる前に、早々と白旗を揚げて一目散に逃げ出そう。    (雄)