日高川町の美山地区特産のごんちゃん漬け。自然の中で採れたごんぱちを秘伝の方法で加工した商品。一度食べたら止まらなくなる味で、筆者も大好き。ごんちゃん漬けは、地元の主婦グループが、酸っぱさの除去と長期保存の方法など試行錯誤を重ねながら3年の歳月をかけて商品化、昭和63年に椿山ダムのふもとに産品展示販売所がオープンすると大人気。各方面から問い合わせが
殺到するなど反響を呼び、今も変わらぬ人気商品。
 そんなごんちゃん漬けを販売していた産品所は、地盤沈下の影響でことし2月から閉鎖している。施設ではオープン以来地域の人らが手掛けたごんちゃん漬けのほか、ジャムやアイス、佃煮、みそ商品など加工品を中心に販売。平成7年度には4万人以上が訪れ、売上は6400万円にも達した。
 産品所の代替施設について、これまですったもんだ。昨年には町が道の駅構想を提案するも議会にケッチンをくらったこともあったが、ようやく前進した。ことし5月に就任した市木久雄町長の諮問機関が場所や運営方法など意見をまとめて、市木町長に答申した。これを基に事業設計、27年度内のオープンを目指す。旧施設では、近隣に類似施設ができたことなどで近年売上は芳しくなく、近隣施設も好調とまでは言えないようだ。取り巻く環境はいいとは言えないが、地域振興と活性化を担う施設でもある。諮問機関の中には売り上げ面もやり方しだいと手応えを感じている委員もいる。順調な業績となることを期待しつつ、答申内容にもあるように、地域の情報発信基地で地域活性化の施設、さらには人々が集い語らい、利用者を配慮した本当に魅力あふれるよりよい施設となることを願う。   (昌)