スマートフォン購入を機に無料通信アプリを使い始めた。当初はメール代わりに利用したり、無料通話で使うくらいだったが、グループで(文章で)会話できる機能があり、これが面白い。幼なじみに誘われたのだが、小中学校の同級生十数人が登録しており、みんなで会話が楽しめ、情報を共有できる。内容は近況を報告したり、会う約束をしたりさまざまで、懐かしさも相まって楽しい。
 一方で困ったこともある。見ず知らずの赤の他人2人の情報がアプリに登場している。機器のアドレス帳に登録している友人と同姓同名のためか知り合いと判断されたよう。2人ともどこかの高校生のようで、制服姿で友達との写真が添付されている。逆に言えば、筆者の情報もこのアプリを通じて何らかの事情で他人に知られている可能性がある。不安でもある。
 そんな中、生徒をネット被害から守ろうと日高川町の美山中学校育友会は専門講座を開き、保護者や教職員がネットについて知識を深めた。講師の男性は子どもたちを被害から守るため「機器の設定をするなど管理の責任は保護者にある」と訴えた。さらに調べてみると機器管理に加え、子どもの言いなりにならないよう子ども以上の知識をつけることも重要で、家族の前でメールを見なくなるなど目の届くところで機器を触らないようになったら要注意だという。筆者が利用しているのと同様のアプリを通じて、少女の殺害事件も発生している。子どもがネット被害に合わないようにするために親の役割はとても大きい。(昌)