来年秋、和歌山県とJRグループが共同実施する大型観光PR事業、デスティネーションキャンペーン(DC)で、日高地方は「秋祭りと秋の味覚」をテーマとした観光PRを計画。先月14日から始まったプレDCでは、日高広域観光振興協議会(金﨑昭仁会長)が5日、旅行業者やメディアを対象としたファムツアー(現地視察)を実施。来年のDC本番のツアー商品化に向け、御坊祭や日高川の鮎料理を見て、味わってもらう。
 来年は「紀伊山地の霊場と参詣道」の世界遺産登録10周年に当たり、県はJR西日本など同社グループ6社(北海道、東日本、東海、西日本、四国、九州)と連携し、9月14日から12月13日まで、大型観光PRのデスティネーションキャンペーンを展開する。「和み(なごみ)」をテーマに、▽和み特(スペシャル=和歌山ならではの特別企画)▽和み歩(ウオーク=和歌山ならではを歩く)▽和み体験(和歌山ならではを体験する)▽和み食(和歌山グルメを食べ尽くす)――のイベント等を実施。日高地方は広域観光振興協議会が中心となり、10月に各地で開催される秋祭りと秋の味覚を売り出す。
 ことしのプレDCでは日高川町の道成寺で本堂内部の無料公開、道成寺もの古典芸能の世界の特別展示(11月30日まで)、県内のホテルや旅館の宿泊割引等、紀北の社寺を巡るスタンプラリーなどを実施中。日高広域観光協議会は5日のファムツアーで、在阪の旅行業者や旅行関係メディアの記者を迎え、日高町の紀州黒竹民芸体験、日高川町の鮎料理やなれ寿司の試食、道成寺見学、御坊祭の視察などを行い、来年のDC本番に向け、ツアーの商品化や観光PRの素材を提供する。
 同協議会はこれまでも観光PRのファムツアーを行い、御坊日高の体験観光がコースに組み込まれるなどしており、平成21年度には道成寺やヤッホーポイント、岩代大梅林、煙樹ケ浜、白崎海洋公園などを紹介。22年度には南部梅林、地域食材を使った新定食、御坊の寺内町などをアピールした。