3人の子どもを持つ母親でキックボクサーとして頑張る御坊市名田町野島、河端直巳さん(29)は、兵庫県で開かれた第33回NKBアマチュア大会「問答無用」のBクラスで見事初勝利。目標のプロ選手に向かって第一歩を踏み出した。
 8月に大阪で開かれた「S―1大会」でデビューし、ロシアの選手と対戦。その時は惜しくも1―2で判定負けし、今回が2戦目となった。前回の反省から、スタミナの強化とともにキックだけでなくパンチにも磨きをかけて挑んだ。試合は1ラウンド1分30秒の計2ラウンド。最終の2ラウンド目に対戦相手の兵庫県の選手と打ち合いになったが、河端選手がスタンディングダウンを奪った。判定は文句なしの3―0で見事初勝利を挙げた。
 昨年5月に田辺市のジム「極蹴会」に入会。それまでスポーツの経験はなかったが、格闘技を見るのは以前から好きだったという。当初はダイエットを目的とした「ボクササイズコース」から始めた。しかし「キックボクシング選手として活躍したい」という思いが強くなり、9月に「プロコース」に転向。本格的な練習がスタートし、週3回ジムに通う。家でも朝食準備前の午前4時ごろに起床し、毎朝10㌔のジョギングをこなしている。「家事との両立は大変だけど、家族のみんなもバックアップしてくれて、とても感謝している」と話し、「キックボクシングのすべてが楽しい」と笑顔。同ジムの森本真会長も「課題を与えると熱心に練習に取り組む選手」と、今後の活躍に期待している。