阪神甲子園球場で連日熱戦が繰り広げられている第95回全国高校野球選手権記念大会は、きょう22日の決勝を残すのみ。1回戦で姿を消したが、県からは箕島が29年ぶりに出場。石川からは、かつてその箕島と球史に残る名勝負を演じた星稜も名乗りを挙げ、対戦の再現に多くのオールドファンの期待を集めた。箕島の髙川進投手、大阪代表の大阪桐蔭の主砲近田拓矢選手はともに日高川町出身で、小学生時代はバッテリーを組んでいた球友。見どころ盛りだくさんの大会となった。
 昼は高校野球が気になり、夜はプロ野球観戦。そんな日々が続く中、野球関係の取材をすることも。盆前には少年野球大会の決勝を取材。1点を争う緊迫した試合となり、筆者も手に汗握りながらカメラを構えていたが、最終回に2ランスクイズが決まって、逆転サヨナラ勝ちという劇的な幕切れ。盆明けには、日高高校野球部のOB交流試合を取材。30、40代を中心に上は73歳の選手が白球を追ったが、「昔とった杵柄(きねづか)」とばかりにハッスルし和気あいあい。この日のためにスパイクを新調したOBや筆者に「わいのバッティング写真に撮っといて」という知り合いもいた。世代を超えて心の底から野球を楽しんでおり、筆者まで何だかうれしくなった。
 「野球は2死から」「勝負はげたをはくまで分からない」。前述の少年野球大会の決勝もそうだったように、甲子園の高校野球も準々決勝がすべて1点差試合となるなど白熱の好ゲームが多く、最後の最後まで勝負の行方が分からない。きょうの決勝は目が離せないが、野球は見るのもよし、するのもよし、話で盛り上がるのもよし。いろんな意味でやっぱり野球は面白い。  (昌)