印南町印南小学校の40代の女性教諭が不特定多数が閲覧できるインターネットの会員制交流サイト 「フェイスブック」 で、 面談に来る保護者を 「モンスター」 と呼び 「やっつけた~」 などと書き込んでいたことが分かった。 教諭は自身が書き込んだことを認め、 町教委・学校では 「あってはならないこと。 児童、 保護者に申し訳ない」 とし、 全保護者に説明するとともに処分を検討している。
 女性教諭のフェイスブックはことしの6月から始まっており、趣味などプライベートな内容が中心だが、7月22日に「明日から面談始まる。あー怖っ地獄の3日間」と書き込み。24日には「今日一人 明日一人 モンスターがやって来る」「今日のモンスター、いっぱいほめて、機嫌よくお引き取りいただきました。明日のモンスターは一番態度悪い」、25日には「面談三日目午前の部終わったー。午後からはモンスター一匹やっつける」「モンスター、態度悪い上に遅刻かよ」「いっそ来るな」「おーわったおーわった。モンスターやっつけた~っと」と、名前は出していないが保護者を「モンスター」に例えている。また今月11日の社会見学では「わんぱく公園なう。」と写真とともに掲載しており、執務時間内に投稿したと見られている。
 投稿は「友人限定」など指定されておらず誰でも見られる状態。「印南小学校」などの言葉はなかったが、自身の顔写真のほかハンドルネームに本名の一部を使っていたことや学校行事の内容を掲載していたため、特定。一部の保護者の間でこのことが広まり、「モラルに反している」「非常識だ」などの声が出ている。
 教委が確認したところ女性教諭は自身が書き込んだことを認め「(モンスターは)一部の保護者を指しているのでなく、また保護者の中にも『モンスターペアレント』と呼ばれるような行動をとる人はいない。ごく親しい仲間内だけに見せているつもりだったので、面白がってわざと大げさに書いた。申し訳ないことをした」と話し、執務時間中に投稿したことも認めた。教委では女性教諭にフェイスブックのアカウントを削除するように指示するとともに厳重注意し、正式な処分は今後検討する。また町内4小、4中の校長・教頭を緊急に招集し、同様のことがないか調査するように指導し、各校では教諭の聞き取りを実施した。岡本徹士教育長は「残念でならない。二度とこういうことが起こらないよう対策を講じたい」と話し、同校の平尾潔司校長は「機会があるたびにネットで不用意な発言をしないよう指導していたが、私の監督不行き届きで子どもや保護者の皆さまの信用を失墜(しっつい)することになり、誠に申し訳ありません。今後、対応を考えるとともに、保護者への説明責任を果たしたい」と話している。
 女性教諭は教師歴約20年。勤務態度は問題なく、保護者からの苦情などもなかったという。フェイスブックのほかツイッターもしていたが、今回のような発言はしていないという。