みなべ町の旧町と旧村で異なっている水道料金の統一へ向けて検討してきた水道料金制度審議会は12日に役場で最終会合を開き、 審議を終了した。 案は前回までにほぼまとまっており、 今回は補足的な話し合い。 事業の健全運営のため全体的に使用料金は値上げとする方向性が示されたが、 運営経費の削減については協議されないまま終了となった。「新料金の実施は25年度から完全実施するのが適当」としており、 近く小谷芳正町長に答申する。
 平成16年10月の町村合併後も水道料金は旧南部町の用途別料金と旧南部川村の口径別料金が据え置かれ、 旧町村単位で体系が異なっている。 水道施設の老朽化も進んでおり、 事業を健全運営させるには料金収入で換算した場合、 22年度の実績より2000万~3000万円上積みした年間2億4000円程度が必要だという。 町では不平等解消へ、 区長・教育委員長・民生児童委員・商工会女性部・議員らで構成する制度審議会を設置して料金統一に取り組んできた。  
 
 昨年11月の初回から3月まで3回の会合を開き、 旧村の口径別に統一することを決定。 素案では、 メーター使用量、 基本料金、 超過料を旧町と旧村の高い方を選んで換算。 口径別で13~100㍉まで7段階で料金の区分を設けている。 3月の前回会合ではこの料金体系に大筋で合意、 25年度から実施する方向とした。
 最終となった今回の会合では町内に1件だけの口径100㍉の料金について検討され、 「使用量も突出しているなどの特異性を考慮すると必ずしも統一する必要がない」 と現行の料金体系を維持する方針でまとめた。 これまで 「旧町では場合によって現状よりかなり料金が上がるところもある。 運営経費の削減などまず無駄を省く努力が必要ではないか」 との意見が上がっていたが、 結果的にはそれに対する協議はまったくされないまま審議を終了する形となった。