新年度がスタートし、早くも2週間が過ぎた。この春から社会人となった新入社員たちは、まだまだ慣れない仕事にとまどいながら、何とかついていこうと必死に頑張っている最中だ。しんどい時期がしばらく続くが、慣れるまでの我慢。最初の試練をまずは乗り越えていってほしいと思う。

 このような小さな地方では、企業に新卒採用で入ってくる人は少ない、というか珍しい。入ったとしても1人入社がほとんどだろう。私自身も今まで何カ所かで働いてきたが、すべて1人入社で「同期」という存在がなかった。なので、同期にすごく憧れがある。新入社員の時分にしか分からない気持ちを分かち合って、互いに励まし合い、ときに愚痴をこぼしたりできる存在。「もう辞めてしまいたい」と言えば、「いや、お前が辞めたら俺が寂しくなるやないか、もうちょっと一緒に頑張ろうや!」と、一度は言われてみたい人生だった。

 そんな中、かつらぎ町では、地元の企業に就職した新入社員の合同入社式が行われたそうだ。企業の垣根をこえて地域で同期のきずなを深めてもらいたいと町と商工会が主催し、同期の仲間となる36人が集まり、名刺を交換するなど親睦を深めた。

 どの業界も人手不足が叫ばれる今、企業単体だけで動くのではなく、地域全体で一緒に取り組むのはとても大切だなと思わされる。自分の近くの会社にはどんな人がいて、どんな人が働いているかは案外知らない。

 そして、励まし合う存在がいないと、悩みを一人で抱え込んでしまい、すぐ辞めればいいという発想になり、最悪は短期離職を繰り返してしまう可能性もある。そう思うと、同期は先輩でも同僚でもない、互いに支え合える最たる存在。「同期」っていい響きだ。(鞘)