信号機のない横断歩道で歩行者がいる場合に自動車側が一時停止した割合をまとめた昨年の全国調査で、和歌山県の一時停止率は全国平均の45・1%を下回る30・1%。全国ワースト8位だった。停止率は年々改善傾向にあるが、依然として約7割の運転手が停止していない状態。御坊署はドライバーに歩行者優先の徹底を呼びかけている。

 一般社団法人日本自動車連盟(JAF)による信号機がない横断歩道の実態調査。和歌山県の一時停止率は昨年と比べて7・6㌽改善し、順位は6つ上がったが、全国平均を15・0㌽下回った。横断歩道の歩行者優先徹底に向けては県や県警が対策を強化。おととし夏から始めた歩行者優先意識の浸透に向けての「サイン+(プラス)サンクス運動」をはじめ啓発活動を続けており、日高地方でも効果は出ていると感じている。

 一方、御坊署管内で2023中に発生した人身事故は前年と比べて件数、傷者ともに増加し、3年ぶりの発生を含めて死者は3人だった。件数は47件で前年比で8件増加。11年以来減少が続いていたが増加に転じた。増えたと言っても「47件なんて10年以上前なら1カ月間の数字」と先輩記者。しかし、52人がけがをし、3人が犠牲になっている。今年もすでに1件の死亡事故が発生。同署は「夜間の釣り人や飲酒、歩行者妨害はじめ、交差点関連の違反を徹底的に取り締まっていく」としている。

 車の安全性能が向上しているとはいえ、一人一人が事故を起こさない、事故に遭わない心がけを忘れてはならない。自転車を含めて車も歩行者もルールやマナーを守り、お互いに譲り合うぐらいの思いやりで、今年も交通安全に努めよう。(笑)