8日の立冬から暦の上で冬が始まった。今月の日高川町川辺の気温をみると、2~5日に最高気温が25度以上の夏日を観測。11日以降は最低気温が10度を下回っており、秋はどこへやらだが暦通り朝晩の冷え込みが強くなってきた。この時期になると「木枯らし」がやってくる。その名の通り吹くたび木の葉を落とし、まるで木を枯らしてしまうような風のこと。今年は近畿で11日に昨年より2日早く、東京で14日に3年ぶりに、木枯らし1号が吹いた。

 それと同時に強風や空気の乾燥で火災が発生しやすい季節に入った。「火を消して 不安を消して つなぐ未来」――9日から15日まで秋の火災予防運動が展開され、日高地方でも御坊市と日高広域の両消防が、火災予防に向けて呼びかけや指導を実施。期間中、日高地方では建物火災が1件あった。

 総務省消防庁のまとめによると、2022年の総出火件数は3万6375件(概数)で前年より1153件(3・3%)増加。一日当たり約100件、14分ごとに1件の火災が発生している。総死者数は1446人で同29人(2・0%)増加しており、負傷者も5719人で同286人(5・3%)増加。住宅火災による死者(放火自殺者等を除く)は922人で同44人(4・6%)減少したが、建物火災の死者に占める住宅火災の死者の割合は86・6%で、出火件数の割合54・6%と比べて非常に高くなっている。

 両消防も住宅防火や命を守るポイント、住宅用火災警報器の設置・点検を啓発。日ごろから防火の意識を高く持ち、注意とチェックを怠らないようにしよう。記事を通して気にしてもらえれば幸いで、紙面を通じて啓発していきたい。(笑)