あまり知らない人や初対面の人との話のネタに困ったとき、役立つといわれているのが「木戸に立てかけし衣食住」。話のトピックになるテーマの頭文字をつなげた言葉だ。

 「木(き)」は季節。今の時期なら「紅葉の季節ですね」など。誰もが共通して知っているテーマで無難に話が進められる。

 「戸(ど)」は道楽。いわゆる趣味について。相手の趣味を聞き共感すれば、相手が気持ちよく話してくれる。

 「に」はニュース。時事ネタや芸能ネタなど幅広く、日々新しい話題が生まれる。新鮮さを加える意味でもぜひ引き出しに置いておきたい。

 「立(た)」は旅、旅行。相手が今まで行ってきた旅行の話を尋ねれば、これも気持ちよく話してくれる。相手の好みも分かることもあり、話も広げやすい。

 「て」は天気。「今日は暑い(寒い)ですね~」と声を掛けるのはもはや挨拶。だがそれを言っただけで終わってしまうこともあり、話題を広げるには力量も求められそう。

 「か」は家族。これはある程度面識がある人への話題だが、子煩悩の人に家族の話を振れば喜んで話してくれるだろう。

 「け」は健康。「体の調子どうですか」「元気の秘訣は?」など、特に年配の人へ話を振りやすい。

 「し」は仕事。仕事内容などは話のネタになりやすい。だが今は世知辛い世の中。知らずしらずに不満や愚痴の方向になりかねないので、慎重さが必要。

 そして最後に「衣食住」。相手が着ている服装、今日食べたもの、住んでいる地域についてなどの話題。その人のパーソナルな部分に迫るので、初対面の人に振るのはもう少し打ち解けてから。

 以上、ぜひご参考に。(鞘)