先日まで連日、梅雨前線の活発化により日本各地で豪雨被害が発生。特に秋田県では記録的な大雨が降り広い範囲で住宅が浸水。土砂災害も発生した。

 梅雨後半に雨量が増えるのは西日本のイメージが大きかったが、東北でも大雨になったり、ここ数年日本に近づく台風が、見たことのない進路をとったりと、地球の状況が確実にこれまでと違っていると感じる。台風の大型化や線状降水帯の発生もこのうちのひとつだ。台風の進路予想は、70%の確率で台風の中心が入る予報円で示され、数日前から警戒することができるが、予想が難しい線状降水帯の発生については、昨年から半日程度前に警戒を呼びかける情報の運用がはじまったものの、技術が未熟で見逃される場合もあるという。地震も突然襲ってくる災害で、やはり常日頃の備えが大切になってくる。

 JA紀州女性会では昨年から、もしもの時に備えようと管内3カ所に分かれて防災講習会を実施。先週は日高町で開催され、約130人と大勢が参加した。防災講話では、自衛隊和歌山地方協力隊本部の櫻井教子3等陸佐が自衛隊の災害派遣や防災・減災の基本概念「公助、自助、共助」を説明したほか、東日本大震災の前日に東北に出張し被災した自身の経験などを話し、「地元や旅先でも危険な場所や避難について事前に確認し、安否の連絡手段も確保しておいてください。自分の身は自分で守り、地域や集団の防災力を高めていきましょう」と呼びかけていた。布と棒を使った止血法の体験やAEDの使い方講習などもあり、参加者がしっかり学んいるのを見て、実際にやってみた経験こそが万が一のときに役立ち、訓練を重ねる意味がここにあると実感した。(陽)