日高川町で、おおむね35歳未満の職員が参加する「若手職員政策提案プロジェクト会議」が開かれた。

 昨年度から始まった会議で、町の現状や課題などを再認識し、未来に必要な政策を若手ならではの柔軟な発想で創出し、所属課を超えた連携の強化、政策立案・プレゼン能力の向上も図ることを目的にしている。今年度は役場だけでなく保育所職員なども加え約30人が参加した。

 政策のテーマはⒶ若者定住・子育て支援Ⓑ廃校の有効活用・過疎対策Ⓒアウトドア推進・かわべ天文公園の利活用ⒹSNSの利活用・ゼロカーボン推進――の4班に分かれ、昨年10月から先進地の視察や事例の研究を行い、政策を練り上げてきた。

 子育て支援では、第2子の保育料の完全無償化や使わなくなったベビー用品を回収し、必要な世帯へ貸し出す仕組みなど他市町の事例を紹介しながら提案。これから増加する見込みの廃校の活用は、高齢者向け施設としての利用と、文部科学省が全国の廃校情報を掲載し、利用を希望する民間企業等を募る「みんなの廃校プロジェクト」を紹介。かわべ天文公園の利活用では、図書館や充実した屋内外の遊戯スペース、コテージなどがある全世代が楽しめる複合施設への再整備案。ゼロカーボン推進では、公用車にEV車の導入や「住民一人ひとりの意識や取り組みが大切」として、町ホームページに特設ページを開設する案などを発表した。

 昨年度の政策案をブラッシュアップさせ、すぐにでも取り掛かれそうな堅実な提案が多い印象で、真剣に取り組んだことがうかがえた。この会議で若い職員がもっともっと夢を語り、それを実現するために試行錯誤することで、新しい風が吹くことを楽しみにしている。(陽)