写真=花火の試射をする参加者

 日高川町は5日、高津尾の日高川交流センターや中津若者広場で動物(ニホンザル)駆逐用花火講習会を開き、約60人が参加した。

 動物駆逐用花火は、農作物の天敵であるサルなどを甲高い爆音で追い払う道具。同町では、柵の設置などでは防げないサルによる農作物の食害被害が多発しているため、2013年から研修を行い、地域一帯となっての駆逐を進めている。

 日高川交流センターでの講習では、有田川町で動物駆逐用花火を販売している㈲紀州煙火の藪田善助会長から、安全に使用するための注意点や使用方法などの説明を受けた。このあと、近くの中津若者広場に移動し、1人ずつ花火の試射を行った。

 使用したのは、長さ41・5㌢、直径2・2㌢の筒状で、5発が連続して発射される花火。本体を専用のホルダーに入れて手で持って使用する。参加者が線香で導火線に点火すると、数秒後に上空約20㍍に飛び出し、「パーン!」と大きな爆発音が周囲の山に響いていた。

 三佐の実家で、野菜や米作りを行う谷本良子さん(64)は、「サルの被害があるので、初めて参加しました。花火は少し怖かったですが、地域一帯でするのがいいとのことなので、教わりながら使用して、人と動物のすみ分けができれば」と効果を期待していた。