写真=慰霊碑に向かって敬礼する山本巡査㊨

 御坊署の新人警察官が5日、52年前に2人の警察官が犠牲になった由良町阿戸の現場に建つ殉職者慰霊碑を訪問し、けがをする「受傷事故」防止と一層の努力へ気持ちを新たにした。

 1969年の2月9日未明、阿戸の里トンネル南約50㍍の国道42号で発生した交通事故現場で、小山眞之警部補(当時32歳)、新家文孝警部補(当時24歳)が、暴走車両による事故で殉職。その年の11月に慰霊碑が建立された。

 同様の事故防止へ意識を高めてもらおうと実施。今年春の採用で県警察学校を卒業、10月に配属されたばかりの山本大晴(たいせい)巡査(22)=和歌山市出身=が訪れ、きれいにした後、高野槙と線香をあげて敬礼、手を合わせた。

 中前伸也副署長は「先輩の犠牲を無駄にすることなく、市民の安全安心のため努力してほしい」と激励。山本巡査は「一人ひとりが受傷事故に気をつけなければならないことを再認識しました」と気を引き締め、「まだまだ分からないことがありますが、未熟なりに頑張れることはあります。初めての御坊の土地で頑張りたい」と話していた。