写真=本殿で祝詞奏上を行う亀井宮司

 江戸時代、大地震の津波から地域住民を守ったみなべ町の南部湾に浮かぶ鹿島で3日、明神祭が行われ、感謝の気持ちを捧げ、コロナの早期終息も祈願した。

 言い伝えによると、江戸時代の1707年の宝永の大地震、1855年の安政の大地震で発生した大津波の際、鹿島が自然の防波堤となって住民被害を抑えたという。

 神事は鹿島にある本殿で行われ、船で渡った鹿島神社の亀井隆行宮司と総代が参列。昨年は新型コロナ禍で中止しており2年ぶりとなったが、巫女の舞などを取りやめて規模を縮小した。亀井宮司が祝詞奏上などの神事を行い、参列者が玉串をささげて地域の安全などを祈願。今年3月に改修した本殿横の龍王社の完成報告祭も併せて行った。

 亀井宮司は「住民を守ってくれたことに感謝し、コロナが早く終息することも祈願しました」と話した。