県は1日、新型コロナウイルス感染拡大の影響を受けた県内の全事業者を対象とする独自の支援策を実施すると発表した。売上が前年同月比で50%以上減少した事業者には最大100万円の支援金を支給するほか、テイクアウト導入や空気清浄器購入などの補助金制度(限度額100万円、補助率3分の2)も導入。総額40億円の予算で、新型コロナに苦しむ事業者の運営継続をバックアップする。

 支援策のうち事業継続支援金は、売上減少が50%以上ある全産業の事業者に、従業員規模に応じて20~100万円を支給。最大100万円が支給される従業員規模は300~400人に設定している。この支援金は、国が緊急経済対策として1日から申請受付を開始した「持続化給付金」(最大200万円)に上乗せする形で支給される。県内には約3万事業者があり、うち50%以上の売上減少が見込まれるのは約8000事業者。

 事業継続推進補助金は、売上が前年同月比20%以上減少している事業者らが対象。補助事例は▽従業員のスキルアップ研修▽ネット販売システムの構築▽テイクアウトの導入▽新商品開発▽施設などの消毒に要する備品購入▽空気清浄器、パーテーション、仕切り板の購入――など、事業継続や危機的状況を乗り越えるための事業となっている。事業規模は30万円以上で、補助限度額100万円、補助率3分の2。募集は今月と来月で行う。

 ほか、持続化給付金申請サポート、雇用調整助成金申請サポート、従業員の教育訓練の推進、観光関連事業者緊急融資(1年間無利子・保証料免除で3000万円融資)の独自支援メニューもある。

 仁坂吉伸知事と新型コロナ支援本部長の下宏副知事が会見で支援策について説明。仁坂知事は支援の3原則として①全業種、全ての人が対象②困っている人を助ける③事業継続に資する――を掲げ、「ここまで包括的で規模の大きい支援は全国初ではないか。とにかくスピードを持って県民の皆さまを救うため思い切って決定した」と強調した。

写真=支援3原則のパネルを手に仁坂知事と下副知事