日高川町の新しい美山支所庁舎が、7日に供用を開始する。川原河地内にあった旧施設の老朽化などによる建て替えで、紀州材をふんだんに使ったコンパクトで効率的な建物に生まれ変わった。竣工式などのセレモニーはなく、工事中、隣接する保健福祉センターや山開センターで行われてきた業務は連休明けから新庁舎へ移行する。

 鉄筋コンクリート3階建て、延べ床面積約2240平方㍍の旧庁舎は1979年に建築され、築40年が経過。耐震性も十分でなかったため取り壊した。

 新庁舎は現地へ建て替えられ、木造平屋建て、延べ床面積約340平方㍍。必要最小限の規模と機能とし、効率的な運営を図る。2011年の水害ではフロアが10㌢近く浸水したことを受け、新庁舎は以前より35㌢高くした。庁舎内にはこれまで通り美山地域振興課と林業振興課が配置され、期日前投票に使用される会議室、相談所、書庫なども設けられている。建物前には新庁舎の供用開始に合わせて、「川原河バス停」(町コミュニティバスを含む全てのバス)が山開センター前から移転となり、駐車場も整備されている。

 建物の建築費は約1億3000万円。施工は高津尾の㈱駒場工務店(駒場一仁代表取締役社長)、設計は和歌山市の㈱岡本設計(坂本暁史代表取締役社長)。

写真=木造平屋建ての新庁舎