先日、年に一度の健康診断を受診した。このイベントが憂鬱になったのはいつごろからだったかと振り返ってみた。

 4、5年前。37、38歳ごろから、血液検査の結果が基準値を超える項目がひとつ、ふたつと出始めてからだ。再検査や治療が必要になるほどの数値ではないが、毎年すっきりしない結果が続いている。今年はまだ結果待ちだが、改善されなくても悪くなっていなければいいなと願うばかり。そう。願うだけで、気にはしていても、改善しようと頑張っているわけではない。そして、健康診断の日程が決まるころからジタバタし始める。すると、毎年健康診断結果の優秀な夫に「普段通りの生活で診てもらわないと意味がない」ともっともなことを言われる。これがここ数年のお決まりだ。これを繰り返してふと気がついた。「このジタバタは意味がある」と。診断結果がよくなるということではないが、自分の健康状態を確認し、食や運動などの見直しや引き締めができる貴重な機会だからだ。せっかくジタバタしたのだから、今回はこのまま頑張って、来年の健康診断には、余裕をもって臨みたいものだ。

 乳がん検診では、筆者が住む日高川町が実施している集団健診を初めて利用した。18日間、16カ所の中から都合のいい日や場所を選んで様々な健診が受けられるので、大勢の人が訪れていた。近隣に医療機関がなくても近所で健診が受けられる、なんてすごい仕組みなのだろうとちょっと感動してしまった。

 病気の早期発見はもちろんのこと、食、飲酒、喫煙、運動不足など、人それぞれに日頃は目をそらしがちな生活習慣の見直しに、職場や市町の健診を利用して、年に一度は自分自身の体のことをしっかり考えてみよう。(陽)