防災の研究に取り組んでいる印南町、印南中学校3年生有志の津波班が22日、印南小学校で3、4年生を対象にした「たのしく学ぶぼうさいおすそわけ講座」を開き、児童が簡易担架での避難について学んだ。


 取り組みの成果をおすそ分けしようと開いている講座で、メンバー15人が訪問。児童に1年間の取り組みや安政南海地震のときに残された戎屋楠次郎という少年の災害記録を紙芝居で紹介し、車いすでの避難が困難だった体験を伝えようと考案した「担架で急げ」というゲームで、災害時要援護者に対する理解を深めてもらった。


 ゲームは4人1組で行った。竹の棒と毛布で担架を組み、人に見立てたボールを乗せてマット、段ボール、三角コーンでつくられた凸凹、障害物、狭いところがあるコースを1周した=写真=。中学生に教わり、素早く安全にゴールへダッシュ。3年生の小川莉空さんは「担架を作るのは難しかったけど、教えてもらった通りにできて楽しかったです。勉強したことを家で話したい」と話していた。