御坊市議選は20日に投開票され、新市議14人が決まった。現職は全員が当選、落選した新人2人は告示直前の出馬表明となり、出遅れが敗因の大きな要因となったのは間違いない。市民に選ばれし選良の皆さんも選挙運動を通じて多くの市民の声を聞き、取り組むべき課題が見えたことだろう。今後4年間へ向けていいスイッチの切り替えになったのではないだろうか。市民の期待に応えるべく、御坊市の発展につながるよう議会活動に励んでいただきたいと思う。


 筆者も選挙取材の一環で有権者アンケートを通じて市民の思いに触れるいい機会になった。今後4年間で力を入れ取り組んでほしいことを聞いた結果、上位は子育て支援、防災対策、人口減対策。これに働く場の確保、若者定住策が続いた。すべて人口減対策につながる重要な項目といえる。子育てしやすい環境、地震津波対策が進んでいる、働く場があり進学で地元を離れた若者が帰ってきてほしい。そんな願いが表れた結果だと思う。議員定数削減、議員報酬削減、議会活性化を望む声もあり、今後検討すべき課題にもなるだろう。


 印象に残ったのは、経営者側は「働き手の人材が足りない」といい、住民は「働く場が少ない」という市民の声。このミスマッチを解消すれば人材が地元に残ることにつながる。御坊商工会議所の雇用対策協議会のメンバーが数年前からこのミスマッチ解消に取り組んでいる。企業の輪も広がっている中、行政も含めて日高地方全体で力を合わせて実現させていくべき。ただでさえ人口減対策は一つのまちで取り組むのは難しい。まずは日高地方が一つになってさまざまな課題解消に取り組むべきだろう。(片)