東日本大震災直後のニュース映像で、ガソリンスタンドに長い行列ができているのを見た。それ以降、普段から車の燃料計が半分を切ると、なるべく満タンにしに行くよう心がけている。いま、乗っているのは軽自動車。仕事で走り回るとすぐに目盛りが「E」に近づくが、ちょっとした心がけが大切。大きな災害が発生して、車を走らせられないから移動できないなんてことにならないよう備えている。9月の台風21号の直前にもガソスタへ行って満タンにした。

 ちょっとしたことを事前に準備しておくだけでも、災害時には心強い。筆者が常日頃から実践しているのはガソリンのほかに、カセットコンロ、ライト、それに氷。カセットコンロは持ち運びが便利で、電気、ガスがなくても調理ができる。ライトはヒャッキン(百均)に行けば、いろんな種類のものが売られている。10個買っても1000円と費用はあまりかからず、花火の時に使ったり子どものおもちゃになったりと使い道もたくさんある。氷は2種類用意。冷蔵庫の製氷機を常時、いっぱいにしておけば溶かして飲み水として利用。冷凍庫には空いたペットボトルに水を入れて凍らせておくと、停電が発生した際には冷やす役割を果たしてくれる。ペットボトルの氷は台風21号の時、停電が長引いた実家で使ってもらった。いつも災害に備えると考えるのは苦痛だが、これぐらいのことなら誰でもやれると思う。

 災害は次に生かさなければならない。関東大震災後は火災に、阪神淡路大震災後は揺れに、東日本大震災後は津波に強くなったように。今後どんな災害が発生するのか分からないが、国と電力会社には停電への備えを早急にお願いしたい。(賀)