高校生の梅料理コンテスト「第3回UME―1グルメ甲子園in梅の里みなべ」が12日、みなべ町の保健福祉センター周辺で行われた。優勝は福知山淑徳高校「てっぱんGirls」の「うめぇ~鉄板塩焼きそば」。同校の優勝は2年ぶり2回目となった。過去2大会とも準優勝だった地元の南部高校「うめまつ3」は3位に入り、3年連続の入賞となった。
 みなべ町、JA紀州、みなべ梅対策協議会主催、本紙など後援。2年前、南高梅誕生50周年事業の一環として開催され、今回が3回目。高校生を対象に出場チームを募集。県内外の17校40チームの応募があり、書類選考で決定した出場校10チームがおいしさ、独創性、接客などの総合評価で競った。審査は、紀州南部ロイヤルホテル和食料理担当の上野和成料理長を委員長とする審査員10人が行った。
 優勝の福知山淑徳の「てっぱんGirls」の料理は京都のミズナなどの野菜や京地鶏などを使った塩焼きそばで、梅酢やカリカリ梅を加えて仕上げた。優勝が決まり、メンバーの4人は「何回も試作して完成させた。たくさんの人に食べてもらえたし、賞もいただけてとてもうれしい」と笑顔を見せた。
 地元の南部高校「うめまつ3」のメンバーは山本真奈さん(3年)、平山絢菜さん(同)、竹中美乃里さん(同)、瀧本明日香さん(同)の4人で、前回、前々回大会と同じメンバーでの出場。昨年、準優勝の悔しさから大会の翌日には反省会を開いて今大会に向けて取り組んだ。試行錯誤を重ねて梅肉をドライカレーに入れて油で揚げた「おいしコロッと梅カレーライスボール」を仕上げた。「3位で優勝に届かず、とても悔しい。でも『おいしい』と言ってくれるお客さんも多かったのでよかった」と振り返った。準優勝は神島高校の渡優花さん(3年)、玉井暖茄さん(同)、池永綾乃さん(同)、佃亮太君(同)がメンバーの「神島屋プラスワン」の「紀州うめどりの梅風味おこげ~地元の食材を詰め込みました~」で、敢闘賞は綾羽高校(滋賀)「bloom」の「紀州梅香る!じゅわ旨おこげあんかけ」だった。初参戦の日高高校中津分校「中津分校ジビエチーム」は「梅ジビエスープ~鹿肉団子入り~」で挑戦したが、惜しくも入賞には至らなかった。
 会場には開会と同時に大勢の人が来場。各チームのブースには長蛇の列ができ、家族連れらが高校生のアイデアいっぱいの梅料理を楽しんだ。料理の仕事に従事しているという上富田町の鹿毛公二さん(61)は「過去3回とも訪れ、昨年は全料理を試食した。ことしもたくさんの料理を食べてみたが、レベルが上がっていると感じた」、京都府南丹市から夫婦で来場した会社員松浦寿彦さん(36)は「和歌山は食材が豊富でよく食べに来ている。どれもおいしかった」と話していた。
 会場では高校生のカラオケバトル、ウスイエンドウの豆むき競争などのアトラクションが催されたほか、同時開催の軽トラ市などの物産販売も行われた。最後は梅もちの餅投げで締めくくった。