特殊詐欺の被害を未然に防いだとして、御坊署は29日、紀陽銀行御坊支店業務課長の岡本希さんと同課職員の田端悦子さんに感謝状を贈った。
 御坊署等によると、11月15日、日高町の60代男性が詐欺グループのものとみられる口座に10万円を振り込もうとしたが、この口座が凍結されていることを田端さんが電話で連絡。翌16日、来店した男性が今度は別の口座に60万円の振り込みを依頼してきたため、「おかしい」と思って岡本さんに相談した。2人で振り込みの理由を詳しく聞き、警察に通報。適切な対応で詐欺被害の未然防止に貢献した。
 この日、署長室で太田清太郎署長が感謝状を贈呈。「意識を高く業務にあたり、よくぞ詐欺を見破ってくださいました。これからもご協力よろしくお願いします」と感謝を述べた。岡本さんは「日ごろから振り込みの理由を聞くようにさせていただいています。特別なことはしていませんが、男性の家族さんが感謝してくれていたと聞き、いいことをしたのかなとうれしく思います」。田端さんは「特殊詐欺の事件はよく耳にします。今回は凍結口座への振り込みという時点で怪しいと思いました。お客さまの大切なお金を守れてよかった」と話していた。