日高地方でもどこでもそうだが、観光地や特産品などをどうやってPRするのか、その手段、手法が重要なのは当然。京阪神方面の駅前でパンフレットを配布したり、東京のアンテナショップで特産品を販売したりとさまざまだが、ほかにもPRや販路拡大のチャンスはたくさんある。
 先日、農林水産省が主催する「フード・アクション・ニッポン アワード」の説明会兼セミナーが、白崎海洋公園で開かれた。同アワードは農林水産物の表彰制度で、受賞後は大手百貨店などでの販売が確約される。ことしで9回目だが、和歌山県内で説明会が開催されたのは初めて。日高地方の特産品PRのチャンスになればと、同公園が開催を要請したが、いいところに目を付けたと思う。
 ただ、これだけのビッグチャンス、簡単につかめるものではない。毎年1000点を超える応募品の中から、選考されるのはわずか10品。審査員は大手百貨店、流通、外食事業者のトップ10人で、この人たちの目に留まる必要がある。選考されるポイントは、地域の食材、知恵、技術を生かしている、新たな工夫が感じられる、ストーリー性があるなど。また、昨年の受賞者からは「審査員の目に留まるプレゼン能力が必要」とのアドバイスもあった。プレゼンはなかなか得手、不得手があると思うが、そこは頑張って練習。どれだけ素晴らしい品だったとしても、うまくアピールできなければ、宝の持ち腐れ。さまざまなチャンスを生かすには、まず自らがその自慢の逸品をよく知り、うまく説明できる能力を身につけておく必要がある。アワードの締め切りは今月末。日高地方からもぜひビッグチャンスに挑戦を     (吉)