インフルエンザが流行している。国立感染症研究所によると今月7日までの1週間に全国約5000の医療機関を受診した患者は推計164万人で、前の週より57万人増加。全国の保健所地域で警報レベルを超えているのは275カ所(41都道府県)で、注意報レベルを超えているのは241カ所(47都道府県)。第5週(2月1日から7日)の和歌山県の報告数は全国的に少ない方だが、注意報は発令されており、毎週増加傾向にある。例年はピークを過ぎているころで、今シーズンは流行の始まりが遅く、今後もさらに増えていく可能性があるという。
 インフルエンザと言えば筆者も7、8年前に初めて経験。とにかく高熱で寒気が止まらず、布団の中で震えていたことを覚えている。以降は毎年予防接種を受けるようになったおかげか、周囲で患者が発生しても症状が出ることはなかった。
 そんな予防接種だが、インターネットなどを調べると否定的な意見も意外に多い。「ウイルスの変異に追いつけないため効果がない」「一部の人の利益のためにある」など。筆者が以前受診した病院の医師も効果には疑問を持っていたようで、また「たかが風邪」という医師もいた。ワクチン不要をうたった書籍も販売されている。厚労省のHPでは、発病や重症化の阻止にある程度効果はあるが、100%ではないことを説明している。また否定的な意見の根本には、過去の学童向け集団接種の廃止もあるようだ。
 行政では接種に補助を出すなど推進の立場にはあるが、打つかどうかは各自の判断に任せている。「副作用の可能性もある」などで強制すべきものではないと思うが、ここ数年の経過からみて個人的には推進したい。(城)