みなべ町は28日、来年の梅の開花予想を「咲き始めは2月上旬、満開期は同月中旬以降」と発表した。梅畑26カ所で花芽調査を実施し、つぼみの重さから過去のデータを基に割り出した。いまのところ平年並みで推移しているが、開花時期は今後の天候次第で左右される。
 今回が第1回目の調査で、町職員、JA紀州営農指導センター、日高振興局農業振興課の職員らが実施。平野部の南部地区から山間部の清川地区までの26園を対象に、基準木の小枝から30個のつぼみを採取して1つ当たりの重さを量った。町内の平均は12・5㍉㌘で、前年同期の11・1㍉㌘に対して113%の伸長率だった。過去10年間の平均の14・6㍉㌘に対して86%。
 地区別でみると、南部が12・5㍉㌘、(前年比114%)、上南部が11・6㍉㌘(同115%)、高城が13・8㍉㌘(同106%)、清川が13・9㍉㌘(同112%)となっている。山間部でつぼみの成長が大きいことについて、町うめ課では「一定期間の寒さがないとつぼみは成長しづらく、山間部の気温が低い場所で成長が早まっていると考えられる。しかし開花時期になると、通常は暖かい平野部から咲き始める」と話している。調査は開花するまで定期的に行う。
 梅の開花時期は、来年1月30日に開園する晩稲の南部梅林と2月6日に開園する岩代大梅林の観梅客の入り込みに大きく影響する。生産面からみると、花の開花が早すぎると遅霜の影響を受けやすくなることもあるという。今後の生育状況が注目される。