日高地方最大の秋祭り、御坊市の小竹八幡神社秋季祭礼「御坊祭」が4日宵宮、5日本祭りで行われ、天候にも恵まれて大勢の人出でにぎわった。小竹八幡神社前には、「人を見たけりゃ御坊祭」にふさわしく大勢の見物人が詰めかけ、太鼓や笛の音色、若衆の力強いかけ声が響き渡り、熱気ムンムン。四ツ太鼓を高々と持ち上げる「サイテクリョー」や幟差しでパワーを爆発させていた。
 日曜日と重なった宵宮から大勢の見物人が詰めかけ、正午からの宮入りのあと、夜には18㍍道路で若連行事が行われ、各組の四ツ太鼓が練り歩いて盛り上がった。本祭りは午前9時前に御渡りに出発。浜ノ瀬の御旅所では戯瓢(けほん)踊りと雀踊りを奉納した。午後からは上組子供奴踊りと子供四ツ太鼓が行われた。宮入りは午後3時、中組からスタート。各組とも幟差しでは、力自慢が五反や三反幟を軽々と差し、5本の幟を息ぴったりに左右にはいたり、中には肩に乗せたり、指一本で持ち上げるなどの技の披露もあり、大きな拍手に包まれていた。四ツ太鼓を担いだ若衆は「サイテクリョー」「ホーエンヤッ」などの勇ましいかけ声で激しく揺らしたり高く持ち上げるなどして熱気と活気に包まれた。隈(くま)取りを施した乗り子たちも太鼓を打ち鳴らし、背中を反らして晴れ舞台を飾っていた。境内では獅子舞が奉納され、太鼓と笛の音色に合わせた華麗な舞に、見物人も見入っていた。日が暮れて夜になるにつれて見物人はますます増え、神社前を埋め尽くす人だかりの中、屋台が宮から出ると「来年の~来年の~な~ごり、な~ごり惜~しやな~」と声を張り上げ、深夜まで熱気があふれていた。
 行司会の柚瀬清会長は「ならしも含めて3日間とも天候に恵まれ、いい祭りができました。進行もスムーズで、ほぼスケジュール通りできました。皆さんの協力に感謝しています」と話している。