御坊市は、介護サービス事業者連絡協議会の設立へ向け、市内で介護事業等を展開している約120事業所を対象とした説明会を5日と6日の2日間、市役所で行った。行政と事業所だけでなく、事業所同士も顔の見える関係づくりと課題を共有して互いに支え合う仕組みを構築し、介護サービスの質の向上につなげるのが狙い。賛同を得た事業所の協力で、今月中にも発足させたい考えだ。
 市では本年度から29年度までの3カ年を実施期間に策定した第6期高齢者福祉計画・介護保険事業計画で、誰もが住み慣れた御坊で安心して暮らし続けていくことを目標に掲げており、地域包括ケアシステムの構築が必要不可欠なことから今回、各事業所が一体となった連絡協議会の設立を目指している。
 連絡協議会は事業所間の連携、情報共有と意見交換の場づくり、介護サービスの質の向上、医療と介護の連携促進の4点が活動の柱。下部組織として部門別に▽居宅介護支援事業所▽訪問サービス事業所▽通所サービス事業所▽福祉用具サービス事業所▽施設サービス事業所の5部会を設置。介護や看護、リハビリ、認知症デイサービス、特別養護老人ホームなど市内を拠点に活動している約120の事業所に、それぞれの部会に所属してもらう。定期的に会合や研修会を開き、同業種または他業種の事業所同士が顔の見える関係を築き、それぞれが抱える悩みや課題を共有し、相談し合うネットワークを構築する。行政への要望や求める施策なども出し合い、最終的には連絡協議会として市に政策を提言していくことも考えている。
 説明会は各部会ごとに行い、市健康福祉課の田中孝典課長は「市と事業所が連絡を密にし課題を共有することで、介護サービスの質の向上につながる。趣旨を理解し、賛同してほしい」と呼びかけた。協力してくれる事業所に登録してもらい、今月中をめどに組織を立ち上げ、各部会長と副部会長、連絡協議会の会長と副会長を選出していく。