御坊市名田町野島、御坊広域清掃センターでは、同センター敷地内の一角に小型家電回収容器を設置した。一般家庭から持ち込まれた携帯電話やカメラ、パソコンなどが対象。これまでは不燃性大型ゴミに紛れて処理されていたが、分別することでゴミの減量化とリサイクルを推進するとともに、専門業者への売却収入を得て、ゴミ処理費に活用する。
 小型家電回収容器は、高さ1.1㍍、幅1.15㍍、奥行き0.9㍍。投入口は横30㌢、縦10㌢で、この大きさに入る小型の家電が対象。例えば電話、デジタルカメラ、電気カミソリ、ヘアードライヤー、ゲーム機、電子時計、各種リモコンなど。捨てたい人は自由に直接持ち込めばよい。近年、こういった小型家電に使用されるレアメタル(希少金属)の価格が高騰する中、リサイクルを推進するのが狙い。同センターでは平成26年度で495㌧の不燃性大型ゴミを処理している。このうち、ある程度大型の家電については、田辺市の和歌山県資源開発協業組合が分別して1㌧当たり1080円、年間約100㌧分を買い取っていたが、小型家電については分別の手間がかかるため、そのまま粉砕などの処理がされていた。
 今回、回収容器を設置したのは清掃センター内だけとなっているため、一般家庭から年間でどれぐらい持ちこんでくるのかは未知数。ある程度集まれば、同組合に買い取ってもらうが、いまのところ価格も未定となっている。同センターを運営する御坊広域行政事務組合では「実績を見ながら進めたい。リサイクル意識の推進にもつながれば」と話している。
 小型家電については、買った量販店で引き取るサービスをしているところもある。ちなみに、エアコン、テレビ、冷蔵庫、洗濯機の4品目の大型家電については家電リサイクル法で、捨てる側は料金負担が必要となっている。