世界大会の代表選考を兼ねた第46回オープントーナメント全日本空手道選手権大会が25、26の両日、東京体育館で開かれ、新極真会和歌山支部からは男子3人、女子3人の6人が出場。同支部御坊道場からは男子無差別級に2人が出場し、美浜町和田の前田勝汰選手(21)が6位、勝汰選手の兄優輝選手(23)が8位に入り、それぞれ敢闘賞、技能賞を受賞した。
 4年に一度の無差別世界王者を決める世界大会の第1次選抜戦。無差別の直接打撃制トーナメントで男子は94人が出場した。勝汰選手は168㌢、75㌔と無差別では小柄な方だが、持ち前のスピードと強い突きに加え、練習を重ねた蹴り技も織り交ぜながら勝ち上がった。4回戦は5月のJFKО全日本大会の重量級覇者を本戦3―0で撃破。準々決勝は昨年の同大会準優勝の加藤大喜選手(愛知)との対戦、互いに譲らず再延長も引き分け、板割りの枚数で決まる試割り判定となり、16枚―17枚の1枚差で惜しくも敗れ、世界大会選抜枠(4人)をあと一歩のところで逃した。
 170㌢、65㌔の優輝選手は軽量級では国内に敵なしだが、100㌔以上の選手も多い無差別ではスタミナとスピードが生命線。2回戦は同じ軽量級の選手を相手に、アクシデントで額を7針縫うけがをしながら圧勝した。翌日の3回戦は90㌔近い重量級の選手を延長戦で破り、4回戦はおととしの全日本大会準優勝、全日本中量級2連覇の島本一二三選手(広島)を再延長引き分け、体重判定(10㌔以上の差で軽い方が勝ち)で辛くも勝利。準々決勝は昨年の全日本大会覇者で、180㌢、100㌔近い巨漢の入来建武選手(東京)と対戦し、3、4回戦の激闘が響いて力を出し切れず惜敗、8位に終わった。
 前田兄弟はともに来年5月のJFKО全日本大会(2次選抜)で代表入りを目指すことになり、「しっかり稽古に励んで次は必ず選ばれるよう頑張りたい」と話している。