朝風呂は筆者の日課。高校生の頃、毎朝洗髪のついでにシャワーを浴びるようになったのだが、社会人になって知らず知らずのうちに湯船につかるようになっていた。寒いこの時期体が温まるし、何よりすっきりする。特に夏場はベタベタ感がなくなり快適だ。風呂に入らなかった一日は憂鬱なので、どんなに忙しくても、寒さが厳しくても欠かせない。
 しかしここ数日は寒い日が続き、湯船に入るまで一苦労。ちょっとした我慢がいる。筆者の場合、暖かい寝室から寒い廊下と脱衣所を通って約40度の湯船へ。このような行為は急激な温度変化によって体にダメージを与えているという。ヒートショックというらしい。メカニズムは、寒い脱衣所で服を脱いだ際に体温を奪われまいとして血管が縮み血圧が上昇。ところが湯につかると血管が広がり血圧が下がる。この急激な温度変化による血圧の変動で心臓に負担をかけ、心臓発作や脳卒中を誘発するようで、入浴中の死亡者は年間約1万7000人。交通事故死亡者の約4倍にも当たる。入浴中に気を失い、湯で窒息する場合も多いという。思い起こせば、筆者も十年ほど前に湯から出た瞬間に気を失い倒れたことがあった。
 寒いこの時期の入浴は十分な注意が必要だが、特に気温が低い朝風呂となれば体への負担は計り知れない。入浴はぬるめのお湯で、冷え込む深夜などではなく、早い時間がいいとのこと。暖房機や浴槽のふたを開けるなどして脱衣所も浴室も暖めておくことが重要なようだ。朝風呂を続けるかどうか悩むところだが、できるだけ温度変化が少ない入浴環境に改善、血圧変動が緩やかになるよう湯船につかる前に半身浴なども取り入れてみようと思う。   (昌)