乳幼児らの口内や手のひらに発疹ができるウイルス性疾患「手足口病」が全国的に流行しているなか、和歌山県も2年ぶりに警報基準値を上回った。
 県健康推進課によると、県内は31医療機関の小児科定点があり、7月29日から今月4日までの第31週の患者報告数は前週より49人増えて196人。1定点当たりの患者数は6.32人となり、予防対策の徹底を喚起する警報基準値(5人)を超えた。
 各保健所別の1定点当たり報告数は、湯浅が11.67人(全体患者数35人)と最も多く、次いで田辺11.25人(45人)、和歌山市7.22人(65人)、海南4.5人(9人)など。御坊保健所管内は1定点当たり3.5人、全体の患者数は7人となっている。
 県は「手足口病に有効なワクチンはなく、発病を予防できる薬もない。一般的には接触感染を予防するため流水と石けんで手洗いをしっかり行い、タオルの共用をせず、排泄物を適性に処理することが大切」とし、とくに乳幼児のいる家庭の対策徹底を呼びかけている。