14日告示、 19日投開票の日高川町首長選は、 一騎打ち確実な現職、 玉置俊久氏 (63) =玄子=と元役場公室長の新人、 市木久雄氏 (61) =下田原=の両陣営による激しい前哨戦が繰り広げられている。 本紙では、 有権者100人アンケート 「町政に望むこと」 でベスト3に選ばれた政策についての両氏の考えや取り組みを紹介しており、 最終回の今回は 「高齢者福祉」。
 アンケートでは、 有権者に全11項目から3項目を選んでもらったところ、 高齢者福祉は若者定住策、 子育て支援・教育に続いて第3位。 ほぼ半数の49人が関心を寄せており、 31.3%という高い高齢化率 (65歳以上) を反映している。
 高齢者福祉の重点施策で玉置氏が掲げているのは、 いきいきサロンの活性化支援、 病院バス導入など町内循環バスの仕組み変更、 買い物難民解消へ移動販売等の支援、 健康診断の見直しなど。 「病気の予防や早期発見をはじめ、 働くことやボランティアへの参加、 趣味など通して健康な老後を送ってほしいというのが願い。 一人暮らしの方が多く、 交通手段の確保も深刻な問題で、 早期に対策を打ちたい」 と力を込める。 交通手段について 「病院へ行くための病院バスのほか、 買い物バスなど従来にとらわれない施策を考えていきたい。 最大限の利便性を図れるような仕組みにする」 とし、 健康寿命の延伸へ 「病気予防、 早期発見へできるだけ健診を受けてもらえるように健診場所を見直そうと考えている。 元気に生き生きと暮らしてもらえるように、 サロンの活性化も支援したい」 と力説。 さまざまな要望の対応には 「行政経験豊富な地域支援員 (58歳以上の職員) がお役に立てる」 と話す。
 一方、 市木氏は役場職員による住民票等の宅配サービス、 タクシー券配布による交通手段確保、 シルバー人材センター設置への検討、 文化活動の推進など挙げている。 「3人に1人が高齢者という状況。 地域でお年寄りの方々を支えていくことが大事で、 元気に長生きしていただくための施策が必要。 福祉に優しいまちを目指す」 と訴える。 一人暮らしのため日常生活に不自由を感じている高齢者も多いことから、 「シルバー人材センターの設立を考えている。 3地区で設立し、 有志をはじめ、 町内業者とも連携しながら、 草刈りや電球交換などさまざまな要望に応えられるようにしたい。 お年寄りの見守り制度も導入したいと思っている」 と強調。 交通手段については 「コミュニティーバスが配車されていない地域もある。 買い物や病院に行くのに困っている方も多く、 タクシー券の配布で行き来の手段を確保し、 職員の宅配サービスも導入したい。 コミュニティーバスの改善、 時間の再検討も必要」 と話している。